排卵治療

排卵障害の原因はほとんどが、ホルモンのバランスが崩れて起こってしまう症状が多いと思います。
しかし、問題はそのホルモンが何故正常に分泌されていないのか?原因として考えられる事がたくさんあります。

ですから治療に入る前に、まず何が原因しているのか?どうして正常に機能しなくなっているのかを調べ、原因がわかるまで不妊検査を受ける事です。

クロミフェン療法

クロミフェン療法は不妊治療の初期に行う治療法です。
これは、無排卵性周期症や視床下部性の不妊症の場合に使用されます。
無排卵性周期症とは基礎体温が正常なら2相にならないといけないのが1相になっているものを言います。

クロミフェンは色々な部位に作用するのですが、場所によってエストロゲン作用と抗エストロゲン作用の効果があり、初めに脳に働き性腺刺激ホルモンを分泌させ、卵胞刺激ホルモンこ作用で卵胞が成長し、黄体形成ホルモンが排卵を促進させます。
処方としては、初めは1日1錠から5日間でうまくいかない時は2錠に増量し様子をみていきます。

ゴナドトロピン療法

クロミフェン療法とタイミング療法を組み合わせて治療してもなかなか妊娠しない場合に使用する方法です。
この療法はかなりの確率(排卵率は90%)で排卵がおこりますが、副作用もその分高くなるので使用する時は注意が必要です。

副作用としては、多胎や卵巣過剰刺激症候群があり、最悪の場合は死亡する時もあります。
卵巣過剰刺激症候群とは排卵を誘発することによって卵巣が大きく腫れ上がり大量の腹水や稀に胸水が溜まり色々な合併症を起こしてしまいます。

クロミフェン療法(0.02%)の約100倍の2%確率で起こすと言われています。

カウフマン療法

この療法は不規則になっている月経周期や排卵周期を規則正しいしゅに戻すために不足しているホルモンを補っていく療法です。
正常な周期のホルモン分泌をマネしてその時のホルモンを使用していくのです。

前半の低温期になる時は卵胞刺激ホルモン(エストロゲン)を使用し、後半の高温期になる時は卵胞刺激ホルモンと黄体形成ホルモン(プロゲステロン)を使用します。

これにより、脳からの異常分泌を抑制する働きがあります。
抑制することによって卵巣が休憩出来るようになり、正常な排卵が起こることが期待でき、卵胞自体が上質になることで体外受精の時にも行われることがあります。

さらには、質の良い卵胞が出来ることにより自然妊娠する例もたくさんあります。

 

不妊治療にはさまざまな種類がありますが、それぞれ治療費も違えば、リスクも違ってきます。不妊治療で後悔しないための情報と、知っておきたい不妊症の知識を解説していきます。

最終更新日 2025年5月19日